札幌2歳ステークス データ分析【2026年版】

JRA公式資料に基づく過去10年検証

第61回 農林水産省賞典 札幌2歳ステークス(GIII)
2026年9月5日(土曜)/札幌競馬場 芝1800メートル(右)/2歳オープン・馬齢/11R・15時20分発走予定

01先に押さえたい5つの事実

  1. 2016年から2025年までの勝ち馬10頭は、すべて単勝6番人気以内だった。 ただし、2018年は6番人気、2016年と2019年は5番人気が勝っており、上位人気だけで毎年決まったわけではない。
  2. 同じ10年間の2着馬に1番人気と2番人気はなく、2着馬の人気は3・4・4・4・4・5・6・6・10・10番人気だった。 これは過去10年の結果であり、将来の2着を否定する条件ではない。
  3. 3連単は10年すべて1万円以上。中央値は29,325円だった。 平均は84,311円だが、2016年の501,710円に大きく押し上げられているため、通常の水準を見るなら中央値の方が参考にしやすい。
  4. 勝ち馬10頭中8頭は4コーナー4番手以内だった。 一方、2025年はショウナンガルフが4コーナー9番手から差し切っており、後方からの競馬を一律に除外はできない。
  5. JRAの2015年から2024年集計では、前走を0.1秒から0.4秒差で勝った馬が勝ち馬10頭中9頭を占めた。 ただし、2025年の勝ち馬は前走を1.1秒差で勝っていたため、着差は加点・減点の参考材料にとどめたい。

022026年のレース概要

項目内容
開催予定日2026年9月5日(土曜)
開催2回札幌5日
予定レース11R
予定発走時刻15時20分
格付けGIII
条件2歳オープン・馬齢
コース札幌芝1800メートル・右回り
2026年出走馬集計基準日時点では未確定

2026年の日程・予定時刻は、JRAの2026年9月5日競馬番組による。JRAは、出馬投票や天候などによってレース番号・発走時刻・馬場・距離などが変更される場合があるとしている。

札幌芝1800メートルの特徴

JRAのコース解説によると、スタートから1コーナーまでは約180メートルと短い。コーナーは大きく緩やかで、コース全体の高低差も小さい。3コーナー付近から各馬の動きが活発になり、Cコース使用時の最後の直線は269.1メートルと短い。

単純な直線勝負というより、コーナーを回りながら加速し、直線入口までに位置を上げられるかが重要になりやすい形状である。過去10年の4コーナー位置も、このコース説明とおおむね整合する。

参照:JRA「札幌2歳ステークス 歴史・コース」JRA「札幌競馬場 コース紹介」

03過去10年の上位結果

2016年から2025年

出走馬場1着(人気)2着(人気)3着(人気)3連単
202512頭ショウナンガルフ(1)ジーネキング(10)スマートプリエール(4)32,110円
202412頭マジックサンズ(3)アルマヴェローチェ(6)ファイアンクランツ(1)26,070円
202310頭稍重セットアップ(3)パワーホール(4)ギャンブルルーム(2)16,700円
202214頭ドゥーラ(1)ドゥアイズ(6)ダイヤモンドハンズ(4)26,540円
20219頭ジオグリフ(1)アスクワイルドモア(4)トーセンヴァンノ(5)11,510円
202014頭ソダシ(2)ユーバーレーベン(5)バスラットレオン(1)17,670円
201912頭稍重ブラックホール(5)サトノゴールド(3)ダーリントンホール(2)89,460円
201814頭ニシノデイジー(6)ナイママ(4)クラージュゲリエ(1)87,570円
201714頭ロックディスタウン(1)ファストアプローチ(4)ダブルシャープ(7)33,770円
201613頭トラスト(5)ブラックオニキス(10)アドマイヤウイナー(7)501,710円

この表から確認できること

  • 1番人気は4勝、2番人気は1勝、3番人気は2勝。勝ち馬7頭が3番人気以内だった。
  • 残る3勝は5番人気2頭、6番人気1頭。7番人気以下の勝利はなかった。
  • 2着は4番人気が4回で最多。10番人気も2016年と2025年の2回入っている。
  • 3着以内30頭のうち26頭は6番人気以内、4頭は7番人気以下だった。
  • 良馬場が7回、稍重が2回、重が1回。道悪だけを独立集計するには例数が少ない。

04人気別成績

人気帯別・独自集計(2016年から2025年)

単勝人気着別度数出走数勝率連対率3着内率
1~3番人気7-1-5-173023.3%26.7%43.3%
4~6番人気3-7-3-173010.0%33.3%43.3%
7番人気以下0-2-2-60640%3.1%6.3%

人気帯で見ると、勝ち馬は6番人気以内に集中しているが、連対率は4番人気から6番人気の組が最も高い。7番人気以下は64頭が出走して勝利がなく、馬券圏内は4頭だった。ただし、そのうち2頭が10番人気で2着に入っているため、人気薄をすべて同じ扱いにはできない。

特定人気の内訳

人気着別度数出走数3着内率過去10年で見られた形
1番人気4-0-3-31070.0%2着例はなく、1着4回・3着3回
2番人気1-0-2-71030.0%2020年ソダシが勝利
3番人気2-1-0-71030.0%2023・2024年に連勝
4番人気0-4-2-41060.0%勝利はないが2着4回
5番人気2-1-1-61040.0%2016・2019年に勝利
6番人気1-2-0-71030.0%2018年に勝利
10番人気0-2-0-7922.2%2016・2025年に2着

「1番人気は2着に来ない」「4番人気は勝たない」と固定的に扱うのではなく、過去10年ではそういう着順分布だったと読むのが適切である。各人気の出走数は最大でも10頭しかなく、次の1回で率は大きく変わる。

05枠番別成績

独自集計(2016年から2025年)

着別度数出走数勝率連対率3着内率
1枠0-2-3-5100%20.0%50.0%
2枠1-0-0-91010.0%10.0%10.0%
3枠1-0-0-12137.7%7.7%7.7%
4枠3-0-1-111520.0%20.0%26.7%
5枠1-1-1-15185.6%11.1%16.7%
6枠0-0-1-17180%0%5.6%
7枠2-2-1-152010.0%20.0%25.0%
8枠2-5-3-102010.0%35.0%50.0%

8枠は20頭が出走して10頭が3着以内、1枠は10頭中5頭が3着以内だった。4枠は最多の3勝を挙げている。6枠は18頭中3着1回にとどまる。2021年は3枠3番が競走除外となったため、同年の実出走数は3枠0頭、7枠2頭として集計した。

ただし、枠順は出走頭数、各馬の能力、脚質、馬場状態などと切り離せない。特に1枠は出走数が10頭しかないため、「内外の枠だけで評価を決める」のではなく、同程度に評価した馬を比較する補助材料として使いたい。

なお、JRAが公表した2015年から2024年の別期間集計でも、1枠・7枠・8枠の3着内率が相対的に高かった。期間を1年ずらしても、大枠の傾向は共通している。

参照:JRA「札幌2歳ステークス データ分析」

06位置取り

勝ち馬の4コーナー通過順

勝ち馬4コーナー
2025ショウナンガルフ9番手
2024マジックサンズ2番手
2023セットアップ1番手
2022ドゥーラ4番手
2021ジオグリフ3番手
2020ソダシ1番手
2019ブラックホール6番手
2018ニシノデイジー2番手
2017ロックディスタウン4番手
2016トラスト1番手
  • 勝ち馬10頭中8頭が4コーナー4番手以内、9頭が6番手以内だった。
  • 例外は2019年の6番手と2025年の9番手。特に2025年は、過去10年の中では後方寄りからの勝利だった。
  • 3着以内30頭全体で、4コーナー10番手以下だったのは2019年2着サトノゴールド(11番手)と2022年3着ダイヤモンドハンズ(11番手)の2頭だった。

後方にいた馬でも、3コーナーから4コーナーで位置を上げられれば届く余地はある。一方、直線まで後方のままという形は過去10年では少数だった。前走の着順だけでなく、スタート、道中の位置、コーナーでの加速も確認したい。

07前走着差のデータ

以下はJRAが公表した2015年から2024年の集計であり、この記事の独自集計期間とは1年ずれている。

前走1着時の2着馬とのタイム差着別度数出走数勝率連対率3着内率
タイム差なし0-2-0-20220%9.1%9.1%
0.1秒1-1-2-15195.3%10.5%21.1%
0.2秒3-3-4-112114.3%28.6%47.6%
0.3秒3-1-1-121717.6%23.5%29.4%
0.4秒2-0-1-3633.3%33.3%50.0%
0.5秒以上0-2-1-15180%11.1%16.7%
前走2着以下1-1-1-20234.3%8.7%13.0%

読み方

  • JRA集計では、勝ち馬10頭中9頭が前走を0.1秒から0.4秒差で勝っていた。
  • 0.5秒以上の差で勝った馬は18頭出走して0勝、3着以内3頭だった。
  • 前走2着以下は23頭出走して3着以内3頭だった。
  • ただし、2025年勝ち馬ショウナンガルフは前走の函館芝1800メートル新馬戦を1.1秒差で勝っていた。2015年から2024年の傾向に対する明確な反例である。

したがって、前走0.1秒から0.4秒差は注目材料にできるが、0.5秒以上を機械的な除外条件にはしない。大差勝ちという見た目だけで評価を上げすぎない一方、相手関係、走破時計、位置取り、騎手継続などを合わせて確認するのが妥当である。

参照:JRA「札幌2歳ステークス データ分析」JRA「2025年7月6日 函館5R」

08配当の分布

過去10年の集計

券種平均中央値最低最高
単勝958円450円210円2,940円
馬連5,167円3,215円960円18,120円
馬単10,221円4,850円1,470円30,290円
3連複13,618円5,970円2,370円89,480円
3連単84,311円29,325円11,510円501,710円

単勝の中央値は450円で、勝ち馬10頭中7頭の単勝が1,000円未満だった。一方、2着に4番人気から6番人気、または10番人気が入る年があり、3連単は10年すべて1万円以上となった。

ただし、配当は出走頭数と当日のオッズに大きく左右される。過去の配当が高かったこと自体は、将来の期待収益や的中を保証しない。平均値は2016年の高配当に強く影響されるため、通常の水準を見る際は中央値も併記した。

09補足して見ておきたい事実

須貝尚介厩舎は直近6年で3勝

2020年ソダシ、2024年マジックサンズ、2025年ショウナンガルフが須貝尚介厩舎だった。JRAの2025年プレイバックPDFでは、須貝調教師は札幌2歳ステークス通算5勝で単独最多と記載されている。

ただし、この記事では同厩舎の全出走数を集計していないため、勝率や期待値までは示せない。該当馬が出走する場合の確認材料とし、厩舎名だけで評価を決めない。

参照:JRA「2025年札幌2歳ステークス プレイバックPDF」

将来のクラシック勝ち馬が出ている

JRAは、2020年勝ち馬ソダシが翌年の桜花賞、2021年勝ち馬ジオグリフが翌年の皐月賞を勝ったことを紹介している。早い時期の2歳重賞ではあるが、翌年のクラシック戦線を考える上でも注目されるレースである。

参照:JRA「札幌2歳ステークス データ分析」

102026年の出走馬を確認する順番

2026年の出走馬と枠順が確定したら、次の順番で照合すると過去データを使いやすい。

  1. 前走内容:着順、2着馬とのタイム差、距離、競馬場を確認する。
  2. 当日の人気帯:過去10年の勝ち馬はすべて6番人気以内だった。ただし、人気はオッズの結果であり能力そのものではない。
  3. 位置取りの再現性:前走の通過順、スタート、3・4コーナーで位置を上げられたかを見る。
  4. 枠順:1枠と8枠は3着内率50.0%だったが、枠だけで評価を決めない。
  5. 騎手継続と北海道芝経験:新馬戦から同じ騎手が乗るか、函館・札幌の洋芝経験があるかを補足確認する。
  6. 反例の確認:前走大差勝ちや後方脚質など、過去傾向から外れる馬も一律には除外しない。

レース週に追加する出走馬比較表

馬名前走・距離前走着順2着馬との着差前走4角騎手継続当日人気注記
出走馬確定後に更新

11このデータを使う際の注意

  • 10年間は競馬データとして大きな標本ではない。1回の結果で率が大きく変わる項目がある。
  • 人気、枠、前走着差は互いに独立していない。強い馬が特定の人気・枠・ローテーションに重なっている可能性がある。
  • 2023年から馬齢重量の基準が54キログラムから55キログラムへ変更されている。旧年との単純比較には条件差がある。
  • 馬場状態、出走頭数、展開、開催時期の芝状態は年ごとに異なる。
  • 本文中の「注目」「注意」は過去成績の整理であり、JRAが特定の馬を推奨するものではない。
  • JRAの案内のとおり、馬券を購入できるのは20歳以上である。購入判断と資金管理は自己責任で行う必要がある。

12出典・集計方法

使用した一次情報

独自集計の方法

  • 対象期間:2016年から2025年
  • 対象:JRA確定成績に掲載された実際の出走馬124頭
  • 着別度数:1着数-2着数-3着数-4着以下の順
  • 勝率:1着数÷出走数
  • 連対率:(1着数+2着数)÷出走数
  • 3着内率:(1着数+2着数+3着数)÷出走数
  • 中央値:10年分を小さい順に並べ、中央2値の平均を使用

血統、性別、所属、騎手、調教師について、上位3頭だけを分母にした率は使用していない。全出走馬の分母を確認できていない項目は、個別の好走例を全体傾向として扱わない方針とした。

作成:2026年7月19日/JRA公式資料に基づく独自集計