S級S班と養成所卒業順位 — 制度前史と全史 2008-2026

S級S班は2007年に創設が決まり、初代18名への適用は同年12月27日に始まった。年次上は2008年を初年度とし、2011年12月27日適用分から現行の9名制となった。制度前史と2026年までの歴代「赤パンツ」たちが、競輪学校(現・日本競輪選手養成所)を在校何位で卒業したのかをたどる。選手一覧は各年とも在校順位の良い順に並べ、同順位は当時の名簿順、順位対象外は末尾とした。

S級S班の黎明期。この4年間の規定人数は18名で、KEIRINグランプリ出場予定9名に賞金上位者等を加えて選出された。グランプリそのものは9名で争われた。北日本の全盛期にあたり、山崎芳仁ら福島勢がラインで席巻。神山雄一郎や山田裕仁といったレジェンドたちも名を連ねている。

2007以前 S級S班の制度前史

S級は1983年に始まったが、その最上位に「S班」が加わるのは2007年末。2008年以前の選手を後からSSとして扱うことはできない。

出来事
1983KPK制度によりS級・A級・B級の3階制となり、S級が発足。
198512月30日、立川競輪場で第1回KEIRINグランプリを開催。トップ選手9名による年末の一発勝負が始まる。
20075月に18名のS級S班創設が決定。12月4日に初代18名が発表され、12月27日から適用された。

2008 制度初年度・初代SS 18名

初代18名はGP2007前の12月4日に決定し、同27日から適用。うち9名はGP出場予定者で、12月30日に伏見俊昭が優勝した。

在校順位選手府県
1 小嶋 敬二74期石川
1 神山 雄一郎61期栃木
1 渡部 哲男84期愛媛
2 有坂 直樹64期秋田
2 荒井 崇博82期佐賀
4 手島 慶介75期群馬
4 山崎 芳仁88期福島
4 岡部 芳幸66期福島
5 新田 康仁74期静岡
7 兵藤 一也82期群馬
7 鈴木 誠55期千葉
7 豊田 知之59期岡山
8 遠澤 健二57期神奈川
8 平原 康多87期埼玉
10 渡邉 晴智73期静岡
22 佐藤 友和88期岩手
28 伏見 俊昭GP07覇者75期福島
70 飯嶋 則之81期栃木

2009 年間在籍経験者19名・規定人数18名

当初18名の手島慶介が1月に急逝。岡部芳幸が3月に追加選出され、5月1日から適用されたため、年間の在籍経験者は延べ19名となった。同時在籍19名ではない。

在校順位選手府県
1 小嶋 敬二74期石川
1 三宅 伸64期岡山
1 神山 雄一郎61期栃木
3 井上 昌己GP2008覇者86期長崎
3 武田 豊樹88期茨城
4 山崎 芳仁88期福島
4 岡部 芳幸 5月SS適用66期福島
4 手島 慶介 1月急逝75期群馬
5 新田 康仁74期静岡
6 山口 幸二62期岐阜
7 合志 正臣81期熊本
8 平原 康多87期埼玉
10 渡邉 晴智73期静岡
14 石丸 寛之76期岡山
19 永井 清史88期岐阜
22 佐藤 友和88期岩手
28 伏見 俊昭75期福島
51 海老根 恵太86期千葉
63 紫原 政文61期福岡

2010 18名体制

海老根恵太がGP2009覇者として君臨。若き浅井康太(在校10位)が初のSS入りを果たした。

在校順位選手府県
1 神山 雄一郎61期栃木
1 市田 佳寿浩76期福井
1 小嶋 敬二74期石川
3 武田 豊樹88期茨城
4 山崎 芳仁88期福島
6 山口 幸二62期岐阜
8 平原 康多87期埼玉
10 浅井 康太90期三重
10 村上 博幸86期京都
10 渡邉 晴智73期静岡
14 石丸 寛之76期岡山
16 村上 義弘73期京都
19 永井 清史88期岐阜
22 加藤 慎平81期岐阜
28 伏見 俊昭75期福島
51 海老根 恵太GP2009覇者86期千葉
66 成田 和也88期福島
85 山田 裕仁61期岐阜

2011 18名体制の最終年

村上博幸がGP2010覇者として1番車に。この年のSSには新田祐大(在校52位)や佐藤慎太郎も。

在校順位選手府県
1 市田 佳寿浩76期福井
1 神山 雄一郎61期栃木
3 武田 豊樹88期茨城
4 山崎 芳仁88期福島
4 大塚 健一郎82期大分
6 山口 幸二62期岐阜
7 兵藤 一也82期群馬
8 平原 康多87期埼玉
10 村上 博幸GP2010覇者86期京都
13 佐藤 慎太郎78期福島
16 村上 義弘73期京都
22 佐藤 友和88期岩手
22 加藤 慎平81期岐阜
23 坂本 亮馬90期福岡
28 伏見 俊昭75期福島
51 海老根 恵太86期千葉
52 新田 祐大90期福島
66 成田 和也88期福島

2011年12月27日適用分(年次上は2012年)からSSは現行の9名制に。山口幸二の43歳GP制覇に始まり、村上義弘、金子貴志、武田豊樹と覇者が続く。在校2位の「怪物」深谷知広が4年連続で赤パンツを穿いた時代でもある。

2012 GP2011出場予定の9名 ── 9名制の初年度

山口幸二が43歳の大会最年長でGP制覇(山口拳矢の父)。この9名は2011年12月27日からSSとなった。

在校順位選手府県
2 深谷 知広96期愛知(当時)
3 武田 豊樹88期茨城
6 山口 幸二GP2011覇者62期岐阜
10 浅井 康太90期三重
16 村上 義弘73期京都
22 佐藤 友和88期岩手
28 伏見 俊昭75期福島
61 長塚 智広81期茨城
66 成田 和也88期福島

2013 GP2012出場の9名

村上義弘が「魂の走り」でグランプリ初制覇。京都の闘将が競輪界の顔となった。

在校順位選手府県
2 深谷 知広96期愛知(当時)
3 武田 豊樹88期茨城
4 山崎 芳仁88期福島
10 浅井 康太90期三重
16 村上 義弘GP2012覇者73期京都
22 佐藤 友和88期岩手
32 岡田 征陽85期東京
61 長塚 智広81期茨城
66 成田 和也88期福島

2014 GP2013出場の9名

金子貴志が38歳で初のグランプリ制覇。弟子の深谷知広の献身的な先行が師匠を頂点へ導いた。

在校順位選手府県
2 深谷 知広96期愛知(当時)
5 後閑 信一65期東京
8 平原 康多87期埼玉
10 浅井 康太90期三重
14 金子 貴志GP2013覇者75期愛知
16 村上 義弘73期京都
52 新田 祐大90期福島
61 長塚 智広81期茨城
66 成田 和也88期福島

2015 GP2014出場の9名

元五輪スケーター・武田豊樹が41歳を目前にグランプリ制覇。村上兄弟が揃ってSS入り。

在校順位選手府県
1 神山 雄一郎61期栃木
2 深谷 知広96期愛知(当時)
3 武田 豊樹GP2014覇者88期茨城
8 平原 康多87期埼玉
10 浅井 康太90期三重
10 村上 博幸86期京都
16 村上 義弘73期京都
24 稲川 翔90期大阪
37 岩津 裕介87期岡山

浅井康太がGP2015・2017を制し、村上義弘がGP2016、三谷竜生がGP2018を制した時代。武田豊樹・新田祐大・平原康多らもSSに定着した。特筆すべきは、技能試験免除で入校しながら在校52位だった新田祐大が、のちにグランドスラム(全G1制覇)を達成したことだ。

2016 GP2015出場の9名

浅井康太(在校10位)がグランプリ初制覇&賞金王に。中部の頭脳派がついに頂点へ。

在校順位選手府県
1 神山 雄一郎61期栃木
3 武田 豊樹88期茨城
4 山崎 芳仁88期福島
8 平原 康多87期埼玉
10 浅井 康太GP2015覇者90期三重
14 稲垣 裕之86期京都
16 村上 義弘73期京都
48 園田 匠87期福岡
52 新田 祐大90期福島

2017 GP2016出場の9名

村上義弘が42歳でグランプリ2勝目。「魂の男」が最後の輝きを放った年。

在校順位選手府県
3 武田 豊樹88期茨城
4 中川 誠一郎85期熊本
8 平原 康多87期埼玉
10 浅井 康太90期三重
14 稲垣 裕之86期京都
16 村上 義弘GP2016覇者73期京都
37 岩津 裕介87期岡山
38 渡邉 一成88期福島
52 新田 祐大90期福島

2018 GP2017出場の9名

浅井が2度目のGP制覇で王者に。桑原大志・諸橋愛・三谷竜生が初のSSを掴んだ。

在校順位選手府県
2 深谷 知広96期愛知(当時)
3 武田 豊樹88期茨城
8 平原 康多87期埼玉
10 浅井 康太GP2017覇者90期三重
16 三谷 竜生101期奈良
32 諸橋 愛79期新潟
38 渡邉 一成88期福島
52 新田 祐大90期福島
59 桑原 大志80期山口

2019 GP2018出場の9名

三谷竜生がグランプリ連覇ならずも王者として君臨。脇本・清水ら次世代が初のSS入り。

在校順位選手府県
3 武田 豊樹88期茨城
4 清水 裕友105期山口
8 平原 康多87期埼玉
10 浅井 康太90期三重
10 村上 博幸86期京都
11 脇本 雄太94期福井
16 三谷 竜生GP2018覇者101期奈良
16 村上 義弘73期京都
52 新田 祐大90期福島

コロナ禍と世代交代が重なった4年間。43歳・佐藤慎太郎のGP制覇(2019年末)に始まり、和田健太郎の39歳初GP初優勝、古性優作の台頭、そして脇本のグランプリスラムへ。中国コンビ(松浦・清水)と平原が皆勤に近い安定感を見せた時代でもある。

2020 GP2019出場の9名

在校13位の佐藤慎太郎が43歳でグランプリ制覇。郡司・松浦・清水と、その後の常連が出揃った年。

在校順位選手府県
4 清水 裕友105期山口
4 中川 誠一郎85期熊本
8 平原 康多87期埼玉
10 郡司 浩平99期神奈川
10 村上 博幸86期京都
11 脇本 雄太94期福井
13 佐藤 慎太郎GP2019覇者78期福島
13 松浦 悠士98期広島
52 新田 祐大90期福島

2021 GP2020出場の9名

39歳・和田健太郎が初出場のグランプリを制する大金星。守澤太志も初のSS入り。

在校順位選手府県
4 清水 裕友105期山口
8 平原 康多87期埼玉
10 郡司 浩平99期神奈川
10 守澤 太志96期秋田
11 脇本 雄太94期福井
13 佐藤 慎太郎78期福島
13 松浦 悠士98期広島
29 和田 健太郎GP2020覇者87期千葉
52 新田 祐大90期福島

2022 GP2021出場の9名

在校34位の古性がグランプリ初制覇。吉田拓矢(在校6位)と宿口陽一が初のSSを経験した。

在校順位選手府県
4 清水 裕友105期山口
6 吉田 拓矢107期茨城
8 平原 康多87期埼玉
10 郡司 浩平99期神奈川
10 守澤 太志96期秋田
13 佐藤 慎太郎78期福島
13 松浦 悠士98期広島
34 古性 優作GP2021覇者100期大阪
57 宿口 陽一91期埼玉

2023 GP2022出場の9名

脇本が悲願のグランプリ初制覇で1番車に。新山が競輪祭Vで北日本に久々のSSをもたらした。

在校順位選手府県
8 平原 康多87期埼玉
9 新山 響平107期青森
10 郡司 浩平99期神奈川
10 守澤 太志96期秋田
11 脇本 雄太GP2022覇者94期福井
13 佐藤 慎太郎78期福島
13 松浦 悠士98期広島
34 古性 優作100期大阪
52 新田 祐大90期福島

2024 S級S班

2024年のSSは、GP2023(立川)出場の9人。山口拳矢と眞杉匠という若手2人が初選出され、佐藤慎太郎が47歳で5年連続在籍という新旧混成の顔ぶれだった。在校順位順に並べる。

2
96期
静岡
深谷 知広
6年ぶり6回目

「誰もが認める今回生No.1」「超逸材」と短評された在校2位。デビュー18連勝、56日でS級特昇の最速記録を持つ「平成の怪物」だ。2023年共同通信社杯を制し、移籍後初のSSで復活を印象づけた。

2
117期
岐阜
山口 拳矢
初選出

113期在所中に停学となり、117期で訓練をやり直した異色の経歴。そこで在所成績2位・ゴールデンキャップ獲得という成績を残した。2023年日本選手権を制し、父・幸二に続くG1制覇と父子でのグランプリ出場を果たした。

4
105期
山口
清水 裕友
2年ぶり5回目

在校4位。2022年に一度SSから陥落したが、2023年に賞金7位で返り咲いた。防府記念6連覇という同一記念の連覇記録保持者でもある。

9
107期
青森
新山 響平
2年連続2回目

在校9位(9勝)で卒業記念レース優勝の卒記チャンプ。2022年競輪祭のG1初制覇で掴んだSSの座を、2023年は賞金9位で守り抜いた。

11
94期
福井
脇本 雄太
2年連続5回目

在校11位。2023年もG1戦線の中心であり続け、賞金8位で5度目のグランプリ出場。近畿黄金ラインの先頭として古性の背後を支え続けた。

13
78期
福島
佐藤 慎太郎
5年連続6回目(47歳)

2度目の受験で合格し、在校13位で卒業。追込に転向して大成し、2019年には43歳でグランプリ制覇。「限界?気のせいだよ!」を地で行く鉄人は、47歳でなお5年連続のSSを維持した。

13
98期
広島
松浦 悠士 GP2023覇者
5年連続5回目

在校13位。2023年はサマーナイトフェスティバルを3連覇して5年連続のグランプリ出場。そしてGP2023(立川)では5度目の挑戦で悲願の初優勝を果たし、涙の戴冠となった。

19
113期
栃木
眞杉 匠
初選出

在校19位からデビュー6年目でSSに到達。2023年はオールスターと競輪祭のG1を2勝し、24歳で一気にスターダムへ駆け上がった。賞金ランキングも3位に入る大ブレイクの年だった。

34
100期
大阪
古性 優作
3年連続3回目

在校34位。2023年は全日本選抜・高松宮記念杯・寬仁親王牌とG1を3勝する荒稼ぎで、押しも押されもせぬ現役最強の座を確立。中位卒業からの成り上がりを象徴する存在となった。

在校2位が2人並ぶハイレベルな年。それでもGP2023を制したのは在校13位の松浦であり、GP2024は34位の古性、GP2025は10位の郡司が続いた。直近3大会の覇者だけを見ても、卒業順位には大きな幅がある。

2025 S級S班

2025年のSSは競輪史に残る激動の年だった。北井佑季がドーピング違反によりS級S班から除外され、犬伏湧也が4月1日付で追加選出。さらに平原康多がSS在籍のまま引退し、松浦悠士が7月1日付で追加選出された。年間で11人が赤パンツを穿いた異例のシーズンだ。当初の9人+追加2人を在校順位順に並べた。

1
119期
徳島
犬伏 湧也 4月SS適用
初選出

3度目の受験で合格し、最優秀技能賞・在所成績1位の首席で卒業。GP2024補欠から北井の除外を受けて追加選出され、徳島県勢初・四国17年ぶりのSSとなった。歴代SSの中でも数少ない「首席卒業」の一人。

4
105期
山口
清水 裕友
2年連続6回目

インターハイのケイリン王者として鳴り物入りで入学し、在校4位で卒業。GP2024では古性に次ぐ準優勝。松浦悠士との「中国ゴールデンコンビ」で一時代を築いた。

8
87期
埼玉
平原 康多 5月引退
2年ぶり14回目・SS在籍15期

在校8位で卒業。同期一の将来性と評された素質どおり、G1通算9勝・GP出場14回、SS在籍15期という金字塔を打ち立てた。2025年5月、脚の不調を理由にSS在籍のまま電撃引退。「関東の大黒柱」の幕引きだった。

9
107期
青森
新山 響平
3年連続3回目

在校9位(9勝)ながら卒業記念レースを制した107期の卒記チャンプ。北日本の大将として3年連続でSSを守ったが、2025年はビッグの入着に恵まれず年末で陥落した。

10
99期
神奈川
郡司 浩平
2年ぶり5回目

在校10位(20勝)。2024年全日本選抜を制し、陥落から約50日でSS復帰を確定させた。この年の年末には初のグランプリ制覇を果たすことになる。

11
94期
福井
脇本 雄太
3年連続6回目

在校11位。2024年は競輪祭を制してタイトルホルダーとしてSSを維持。世界レベルのスピードは健在で、この年も近畿の絶対的な機関車として君臨した。

13
94期
千葉
岩本 俊介
初選出(40歳)

大学まで陸上選手で自転車未経験のまま適性で入学し、在校13位で卒業。脇本と同じ94期だ。2024年日本選手権2着の賞金を守り切り、40歳にして初のグランプリ出場・SS入りを果たした苦労人。

13
98期
広島
松浦 悠士 7月SS適用
追加で6回目

在校13位で卒業。「エリート班に匹敵する能力。広島にダイヤの原石を発見した」と短評された逸材は、SS5年連続在籍の常連に成長。平原の引退に伴い7月から2度目のSS期間をスタートさせた。

19
113期
栃木
眞杉 匠
2年連続2回目

在校19位。2024年は年初の大怪我から復帰し、サマーナイト・共同通信社杯とG2を2勝。賞金6位で2年連続のグランプリ出場を決めた。

34
100期
大阪
古性 優作 GP2024覇者
4年連続4回目

在校34位の叩き上げが、GP2024で2度目のグランプリ制覇。2025年は年間1番車のチャンピオンとして走った。オールスター・親王牌も制した2024年の充実ぶりは圧巻だった。

55
119期
神奈川
北井 佑季 2月SS除外
初選出

元Jリーガー。ゴールデンキャップを獲得しながら在校55位という成績で卒業した徹底先行型。2024年高松宮記念杯でG1初制覇しSS入りしたが、ドーピング違反の認定により2025年2月28日付でS級S班から除外された。

首席の犬伏から55位の北井まで、在校順位のレンジがもっとも広かったのが2025年。奇しくも「順位1位」と「順位最下位クラス」が同じ年の赤パンツを分け合った。

2026 S級S班

2026年のSSは新旧交代が鮮やかだ。初選出が4人(寺崎・嘉永・阿部・南)、最上位でも在校4位で、首席卒業は一人もいない。いっぽうで36位から23年かけて頂点に立った選手もいる。卒業時の在校順位が良かった順に並べた。

4
107期
宮城
阿部 拓真
初選出

法政大出身。同期・吉田拓矢を上回る在校4位で卒業。2025年競輪祭はビッグレース初優出のままG1初制覇。グランプリでも単騎2着と大仕事をやってのけた遅咲きの実力者。

6
107期
茨城
吉田 拓矢
4年ぶり2回目

記録会でゴールデンキャップを獲得し在校6位で卒業。デビューから13連勝、同期最速でS級特昇とエリート街道を走ってきた。2025年は日本選手権(ダービー)を制し、SSに返り咲いた関東のエース。

10
99期
神奈川
郡司 浩平 GP2025覇者
2年連続6回目

元高校球児という異色の経歴ながら、在校10位(20勝)でまとめて卒業。2025年はグランプリ初制覇に加え獲得賞金ランキングも1位と、名実ともに現在の競輪界の主役だ。

11
94期
福井
脇本 雄太
4年連続7回目

国体2連覇の実績で実技試験免除入学、在校11位で卒業。卒業記念レースは3位だった。のちに史上初の「グランプリスラム」(全G1+GP制覇)を達成する男でさえ、在校成績はトップ10圏外だったというのが面白い。

19
113期
栃木
眞杉 匠
3年連続3回目

作新学院自転車競技部から高卒一発合格。在校19位(11勝)、卒業記念レースは決勝に進めなかった。プロ入り後に意識が変わり猛練習、デビュー2年目でS級特昇。いまや関東の主軸として3年連続でSSの座を守る。

24
113期
熊本
嘉永 泰斗
初選出

2度目の受験で合格し、在校24位で卒業。怪我やヘルニア手術を乗り越え、2025年寬仁親王牌では初めて進んだG1決勝で初優勝。震災から再建された熊本競輪場へ、自身初のSSレーサーとして凱旋する。

34
100期
大阪
古性 優作
5年連続5回目

BMX全日本王者から適性試験で入学するも、在校34位・卒業記念レースは失格という中位の成績で卒業。本人も「悔しい思いが多かった」と語る養成所時代から、グランプリ2勝の絶対王者へ。最強の叩き上げと呼ばれる所以だ。

36
88期
大阪
南 修二
初選出(44歳)

浪人を経て入学し、在校36位(7勝)で卒業。同期には武田豊樹ら錚々たるタイトルホルダーが並ぶ。デビュー23年目の2025年、共同通信社杯でビッグ初優勝を飾り、賞金上位で初のグランプリへ。9人の中で最も長い道のりだった。

早期卒業
117期
福井
寺崎 浩平
初選出

菊池岳仁とともに早期卒業制度初の卒業生となったため、通常の在校順位の対象外。200mの養成所レコードを打ち立てた素質は本物で、デビューから18連勝。2025年オールスターでG1初制覇し、高校の先輩・脇本雄太と並んでSS入りした。

在校一桁は9人中わずか2人。むしろ20位台・30位台からの成り上がりが目立つ。養成所の成績はスタートラインの位置でしかない──2026年の9人は、そう物語っている。

  • ※ S級S班は2007年5月に創設が決まり、初代18名は同年12月27日から適用された。この一覧では年次上「2008年」を初年度とする。2007年12月26日以前にS級S班は存在しない。
  • ※ 2008〜2011年次は原則18名。2009年は手島慶介の急逝後に岡部芳幸が追加され、年間の在籍経験者は19名だが同時在籍は最大18名。2011年12月27日適用分(年次上2012年)から9名制となった。
  • ※ 在校・在所順位はKEIRIN.JP選手プロフィール、日本競輪選手養成所の競走訓練成績、JKA・KEIRIN.JPの過去資料を優先し、引退選手は保存された当時のプロフィールも照合した。
  • ※ 武田豊樹はスピードスケートの実績による特別選抜入学で在校3位。寺崎浩平は菊池岳仁とともに最初の早期卒業生となったため順位対象外。新田祐大は技能試験免除で入校し在校52位、のちにグランドスラムを達成した。
  • ※ 2025年は北井佑季が2月28日付でSSから除外され犬伏湧也が4月1日付で追加選出。平原康多の引退後、松浦悠士が7月1日付で追加選出された。
  • ※ 名簿・グランプリ覇者・制度沿革はJKAおよびKEIRIN.JPの公開資料に基づく。情報は2026年7月時点。